当社の社員ももう13名。
そろそろ組織というものを意識するフェーズに差し掛かりつつあるなと感じています。
社内でも社員とそういう議論をする機会が増えてきました。
社内向けに自分の思う、組織として上司、部下としての働き方、考え方を纏めたのでブログにもアップしておきます。
上司(その仕事に割ける時間20%)
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部下(その仕事に割ける時間100%)
上司は部下よりも守備範囲が広いので上図のような状況が基本です。ここを理解してから読み進みましょう。
【上司の役割】
①ビジョンの共有
上司が持っている部のタスクやビジョンに対し部下の共鳴を得る。(これが前提であり、ベクトルがずれている限り、部下との業務はスムースに行かない。)
②聞く耳を持つ
部下の方があるタスクに関し良く考えているので、部下の言う意見に耳を傾ける
③決定する
部下よりも上司の方が経験が豊富であったり有能なので集まってくる情報を元に正しい判断・指示を下す。その際の部下の納得感が成果を出すためには重要。納得感が無い場合はそのまま業務に移行せずに議論を尽くす。正しいと分かっていることばかりでは無いので、その場合は「これらの不確定要素の中でこの判断をする。俺が責任を持つから。手伝ってくれ。」というように強引な判断であることは十分承知していることを告げる。
④成果を握る
握り方の決定。部下がハンドル出来そうな業務であれば1、そうでない場合は2。
1成果で握る(一定の成果をコミットしてもらい、それを達成するに必要な環境を与える。)
2作業で握る(一定時間内に作業を終えるように約束する。)
いずれにも必ず、「何を、いつまでに、どういう状態に」に対し相互の認識あわせが重要。
⑤レビューをする
握った成果に対し、達成の場合は十分に褒める。達成しなかった場合は未達成原因と対処法を教える。
【部下の役割】
①ビジョンの共有
上司から部をどういう風にしていきたいのかという聞き、理解・納得する。納得できない場合は議論を尽くす。それでも駄目な場合はそのまた上司から意見を得る。社長まで行きついても納得いかない場合は会社をやめる。そこまで行くと何故会社に入社したかが疑問だが。
②言う勇気を持つ
部下の方が上司よりもあるタスクに対しかけている時間が長いので、上司の決定よりも部下が感じていることの方が正しいケースがあることを認識する。(上司の言ったことだから。。。と疑問に思いながら業務を続けることにより、会社は蝕まれていく。)
③決定に従う
上司のがした判断に対しての納得の仕方は二つある。
1.心から納得した。
2.不確定要素が多い判断のため、上司と意見が違うが議論を尽くして、上司判断が採用となり納得する。
1の場合はハッピーだが2のケースも多い。2の場合でも決定事項に関しては100%コミットする。
④成果を握る
上司の④と同じ。自分から握りに行く。
⑤レビューをする。
握った成果に対し、達成の場合はより高い目標を設定する。未達成の場合は原因と対処法を上司と相談し次に繋げる。
こんな流れかと思います。
それぞれの役割には呼応関係があります。上司も部下も完璧ではないので双方がその呼応関係を理解して双方で指摘しあう前向きな姿勢が重要です。(僕も本当に部下に助けられることが多いです。)
更に中間管理職についてですが、以下が中間管理職となります。
上司
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部下 上司 ←中間管理職
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部下
上司と部下の両方をやることになり、上司とのタスク、部下とのタスクが多いのが特徴です。
中間管理職は部下と上司の役割を完璧に演じつつ、自分のリソース配分を気にする必要がありとても難しい職種です。
ただ、知的ワーカーとして最も成長するのはこのステージで、関与する上下が多いだけに上記をきっちりこなせる中間管理職ともなると全社に名が轟くことは良くあります。
この中間管理職時代を大いに苦しみ、もがき、楽しみ、そして頑張った先は一流のビジネスマンとして次のステップが待っています。
中間管理職とは最も忙しく、最も成長でき、最も素晴らしい職種だと僕は思っています。
中間管理職の経験薄く、社長になると結構大変です。
会社のエンジンとなる中間管理職の素晴らしさ、苦しさが理解できないからです。
ベンチャーは早い段階で中間管理職の経験をつめます。
当社で多くのことを学んで欲しいと思います。
上記スタイルはあくまで理想に近い基本です。
ベンチャーで働く社員として必要な仕事が一つあります。
・フルコミットの越権行為
です。
やる気満々だからこそ起こることでベンチャーステージではこの要素はとても大事です。(本当は立場上大声でいえませんが。)
与えられた環境を飛び越えてでも正しいと思ったことを思い切って社員がやっていかないと成長しません。
引くところと攻めるところ、失敗もあるでしょう。
会社を思い、思い切って真剣にぶつかった結果の失敗は責められません。ただ、失敗したことを隠したりしないことです。
大企業からスピンアウトして、ベンチャーを経験・成功されての 第2段階とのこと、素晴らしいですね。お話の中身には、殆ど共感です。
私は、中規模企業の中間管理職を ごまかし、ごまかし なんとか定年まで 勤め上げ、退職しました。今でも、現役時代の夢を見て冷や汗をかいて目が覚めます。今の時代の 中間管理職は 私の経験よりはるかに厳しい業務の毎日でしょう。
私の粗末な経験と、失敗談の山を基に、下記のサイトを作ってみました。現代の中間管理職が 少しでも延びて欲しいとの思いを込めました。お差し支えなければ、ご笑覧下さい。
サイト名 : 中間管理職の定年全う塾
URL : http://www.geocities.jp/teinen_mattow_jyuku
投稿情報: 長島 正臣 | 2009-09-23 19:38