投資のセッションでは事業概要が書いてある資料があれば、それを元に説明していきます。その際P/L、B/S、C/Fも用意しておいた方が良いです。ただP/L、B/S、C/Fまで見ないで話の中で判断していくVCの方が多いと思いますし、所詮エクセルのシートは絵に描いた餅だと思われているのも事実です。
だからといって無しでは済まされないのでしっかり作りましょう。
その後数日以内に、投資する意思があるのか無いのかの返答をもらえるので、その後株価と調達金額の整理が始まります。
株価算定だけは良く分からないとしか言い様がありません。テクニカルな手法で算定するのですが、そもそもアーリーステージのベンチャーは事業計画の数字自体の信憑性が低いのであまり算出の根拠にはなりません。
結局以下の要素がポイントになっているように思います。
①会社側がいくら欲しくて、何%まで外部に渡せるか。
②増資のタイミングが売り手市場か買い手市場か。
③VCがどれくらいその企業に投資したいと思っているか。
まず①は会社の主張ですのでしっかりとした方が良いと思いますが、VCの方々が最近「ビジネスモデルだけであり得ないバリュエーション言ってくる輩が増えてる」と嘆いてらっしゃったのでその輩にならないように、ちゃんと周りを見る目が必要でしょう。
②で言うと今は比較的買い手市場かなと思います。買い手市場の場合③で増資したいという気持ちも強くなりやすい傾向にあります。
株価が高ければ高い程良いと考えがちですが、その分将来の追加投資を難しくしているということも認識しとくべきかなと思います。
10億円の企業価値で増資したが、計画が遅れて、再度増資する際、5億円と言われてしまっては調達が厳しくなってしまいます。
また、僕なりに感じた禁じ手というものがありました。
一社にするにせよ、複数社にするにせよ、株価は一つです。
複数社からリードインベスターを決めなくてはなりません。
その際、条件を出してもらうのですが、他社の条件を伝えて、株価を吊り上げる行為は禁じ手に思います。
さぐりの段階は勿論、色々と駆け引きありですが、本当の入札はきっちり一度でやるべきなように思います。A社、B社行ったり来たりして株価を上げ続けるのは疑問です。
この辺は人それぞれの考え方でしょうが、人と成りがとても出る部分ですので、注意も必要かと思います。
僕はこの部分で少し失敗しています。その後自分なりに上記を整理し、大いに反省しました。
相手は人です、そして増資後も長いお付き合いです、「こいつ嫌だな」と思われてたりすると、増資後の本当に大切な時のチームワークが弱まるかも知れません。
少し高い株価よりも人間関係を崩す方がもったいないと思います。
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