昨日将来大きなことをやりたいと思っているがまだ地に足がついていない若手に会った。色々話していくうちに自分の若い頃とポイントが同じだったのでそのことを一所懸命伝えました。
住友商事に入社した22歳のころ、僕は夢ばかりは大きいが何ら行動に移せていないし手法も分かっていない単なる夢見がちな人でした。最近の若手経営者は学生の頃から方向性が明確で頭が下がる思いですよ。ホントに。
住商一年目でイタリアSegafredoの日本進出の事業性検討を担当していたのですが、外食のノウハウが無かったため、コンサルティング会社を起用し僕もその会社に出向して色々教えて頂いた。とても勉強になることばかりだったのだが、この業界に大したコミットも無く入ってきている僕は業界の人たちと触れ合うことにより、「この業界にいても駄目だ」と痛感しました。理由は簡単で多くの志の高い方は自費で業界専門誌を定期購読していたのに対し、僕は自費どころか真面目に読んでもいないという状況。定期購読してたのは日経マルチメディアとか業界に関係ないものでした。こんな心意気ではこの人たちに絶対に勝てないしそもそも業界に失礼だなと思っていました。
そのコンサル会社でとてもお世話になった澤田さんに相談したところ、「中村君は自分探しの旅をしてるね。ただ、自分探しは長くやるべきでは無い。自分探しを続けて何もしないで終わってく人は沢山いる。早くスタートラインにたつべき、そこに立って頑張れば5年もすればプロになるから。」と言われ、そこから自分は何がしたいのかを真剣に考えるようになりました。やるからにはシンプルに自分の好きなことをやろうと思い、自分の業務的な興味と商品的な興味で軸を定めました。業務的には経営、商品的にはゴルフとインターネットが当時はすごく好きでした。非常に短絡的ですがそれらを全て満たしているのが今のGDOのモデルで25歳の時これをやろうと決めた瞬間はとても晴れ晴れとして燃えていたことを覚えています。これがスタートラインかと実感したものでした。今思えばあの言葉が無ければ未だにフィールドを決め切れなかったのかも知れません。昨日会った若手もそうでしたが、とても広いフィールドを意識していて没頭できない感じを受けました。インターネット×ゴルフというとてもニッチなフィールドと心中することを決めれば、楽しいし、没頭できるし、その道のプロにもなれると同時に様々な面で深い成長があるような気がします。スポーツでも全てのポジションをやろうとせず一つのポジションを徹底的にやるから後で他のポジションも監督もできるようになるはず。ビジネスマンも同様とにかく自分のフィールドを嘘でも自分を信じ込ませても良いから近い将来決めることを奨めました。
また、最近思うのですが、スモールtoスモールの時代になったのではないかなと。ニッチなことを徹底追求して、それらが好きな少数がそれを利用して満足する。TV的なマスtoマスの時代は終わり、もっと内容の濃いニッチなものに代わっている。小さな供給と小さな需要でも成り立つことを可能にしているのがインターネットで小さな需要と思ったものが意外に大きかったら大成功という感じだと思う。好きなことを明確化しスタートラインに立ってビジネスで表現していくべきだと思う。
昨日人材紹介業の社長さんに聞きましたが、最近は起業して失敗した人の転職市場での評価が上がってるとのこと。ついに転職市場もチャレンジした人を認める時代になってきたようです。
昨日はどうもー。久しぶりにお会いして楽しかったです。最後はいい勉強もさせてもらいました。ありがとう!
確かに、一度起業に失敗した人でも、転職市場での評価が落ちることはないように思いますね。ただし、何をしようとして、どういう失敗だったのかということをしっかり追及されたうえでのことだとは思いますが。
投稿情報: きよ | 2005-08-22 10:51